Windows 11は、Microsoftが最新のオペレーティングシステムとしてリリースしたものです。これは、Windows 10の後継であり、多くの新機能と改善が加えられました。しかし、新しいオペレーティングシステムには常に問題が伴います。
そこでこの記事では、Windows 11で直面する可能性のある問題と、それらを解決するためのトラブルシューティング手順を説明します。
Windows 11が起動しない
Windows 11が起動しない場合、以下のトラブルシューティング手順を実行してください。
最初に試すべきは、PCを再起動することです。これにより、一時的な問題が解決される場合があります。再起動するには、電源ボタンを長押ししてシステムを強制終了し、再起動します。一時的にシステムやドライバの状態が異常になっていることが原因になることが多く、この場合は再起動するだけで解消されます。
再起動を試みてもWindows 11が起動しない場合、次に試すべきはハードウェアの自己診断プログラムを実行しましょう。もしハードウェアに問題があるのかを切り分ける必要があります。自己診断プログラムは、起動時にキーボードのF2またはF12キーを押すことでアクセスできることが多いですが、PCメーカーにより起動方法が異なることがありますので、F2またはF12で起動できない場合は、お使いのPCメーカーのサイトで起動方法を確認してください。
ハードウェアに異常がない場合は、セーフモードで起動してみましょう。Windows 11をセーフモードで起動すると、問題の原因が何か特定することができます。
- 起動に3回失敗すると、自動的に自動修復が実行されます。
- 背景が青色の自動修復画面が表示されたら「詳細オプション」を選択します。
- 回復画面が表示されたら「詳しい修復オプションを表示する」を選択します。
- オプションの選択画面が表示されたら「トラブルシューティング」を選択します。
- トラブルシューティング画面が表示されたら、「詳細オプション」を選択します。
- 「トラブルシューティング」をクリックします。
- 「詳細オプション」を選択します。
- 「スタートアップ設定」を選択します。
- 「再起動」をクリックします。
- 「F4」を押して、セーフモードで起動します。
- セーフモードで起動できるかを確認します。
セーフモードで起動できる場合は、Windows 11に追加でインストールしたドライバ等のソフトウェアが原因です。周辺機器が故障していることで該当ドライバが異常な状態になっている可能性もありますので、周辺機器を取り外す、追加でインストールしたソフトウェアをアンインストールするなどで原因を取り除く必要があります。
次に試すべきはスタートアップ修復を実行することです。スタートアップ修復は、Windows 11を起動する前に、自動的に実行されるシステムの修復プログラムです。これにより、システムの復旧を試みることができます。
- トラブルシューティング画面が表示されたら、「詳細オプション」を選択します。
- 「トラブルシューティング」をクリックします。
- 「詳細オプション」を選択します。
- 「スタートアップ修復」を選択します。
- 「対象のアカウントを選択」画面が表示されたら、修復を行いたいアカウントを選択します。
- 「パスワード」を入力します。
- 「続行」をクリックします。
最後に、システムファイルを修復することを検討する必要があります。システムファイルは、Windows 11の正常な動作に不可欠なファイルであり、これらのファイルに問題がある場合、Windows 11が起動しなくなることがあります。システムファイルを修復するには、Windows 11のインストールメディアを使用する必要があります。
- Windows 11インストールメディアを使用してシステムを起動します。
- 言語、タイムゾーン、およびキーボードの設定を選択します。
- 「問題のトラブルシューティング」> 「詳細オプション」> 「システム修復」をクリックします。
- システム修復を選択すると、自動修復が開始されます。修復が完了するまで、しばらく待ちます。
以上が、Windows 11が起動しない場合の対処法です。これらの手順を実行することで、Windows 11の問題を解決を試みましょう。
Windows Updateが失敗する
Windows 11の更新プログラム適用が失敗する場合、以下のトラブルシューティング手順を実行してください。
Windows Updateを実行する前に、インターネット接続が確認できることを確認してください。ネットワーク接続が正常であることを確認してから再試行することをお勧めします。
Windows Updateによって、一部の更新プログラムはインストールする前にシステムの再起動が必要になることがあります。再起動することで、更新プログラムが正常にインストールされる可能性があります。
セキュリティソフトがインストールされている場合は、一時的に無効にすることができます。その後、Windows Updateを実行し、更新プログラムをダウンロードおよびインストールすることができます。
- スタートメニューの右上にある「すべてのアプリ」をクリックします。
- 「Windowsセキュリティ」をクリックします。
- 「ウイルスと脅威の防止」をクリックします。
- 「ウイルスと脅威の防止の設定を管理する」をクリックします。
- 「リアルタイム保護」をオフにします。
- Windows Updateを再度実行して、更新プログラムをダウンロードおよびインストールします。
- 完了後、セキュリティソフトのリアルタイム保護を再度オンにしてください。
Windows Updateが失敗した場合、エラーコードが表示されます。このエラーコードを調べ、解決策を検索してください。
Windowsには、Windows Updateトラブルシューティングツールと呼ばれるプログラムが用意されています。このツールを実行することで、Windows Updateに関する問題を自動的に修正することができます。
- 「Windowsキー + I」を押して、設定アプリを開きます。
- 「システム」画面のメニュー一覧から「トラブルシューティング」をクリックします。
- 「その他のトラブルシューティング」をクリックします。
- 「Windows Update」の右側「実行する」をクリックします。
- トラブルシューティングが完了するまで待ちます。
- Windows Updateを再度実行して、更新プログラムをダウンロードおよびインストールします。
Windows Updateがうまくいかない場合は、MicrosoftのWebサイトから更新プログラムを手動でダウンロードしてインストールすることができます。
- MicrosoftのWebサイトにアクセスし、「更新プログラムカタログ」を開きます。
- ダウンロードしたい更新プログラムを検索して、適切なバージョンを選択します。
- ダウンロードしたファイルを実行し、更新プログラムを手動でインストールします。
Windows Updateが失敗する原因の1つは、システムファイルの破損です。
- 検索ボックスに「cmd」と入力して、コマンドプロンプトを検索します。
- 「コマンドプロンプト」を右クリックして、「管理者として実行」を選択します。
- 「sfc /scannow」と入力してEnterキーを押します。
- プログラムが実行され、システムファイルが自動的に修復されます。
- Windows Updateを再度実行して、更新プログラムをダウンロードおよびインストールします。
以上が、Windows 11でWindows Update(更新プログラム適用)が失敗する場合の対処手順です。
Windows 11の動作が重い・遅い
Windows 11の動作が重い・遅い場合の対処方法の詳細な手順は以下の通りです。
不要なプログラムやファイルがある場合、それらを削除することでシステムの動作を軽くすることができます。
スタートアップアプリケーションは、Windows 11の起動時に自動的に開始されます。必要のないスタートアップアプリケーションを無効にすることで、システムの起動を高速化することができます。
- タスクマネージャーを起動します。
- 「スタートアップ」タブをクリックします。
- 無効にしたいアプリを選択し、「無効」をクリックします。
マルウェアに感染している場合、システムの動作が遅くなることがあります。マルウェアスキャンを実行して、マルウェアを検出・削除することで、システムの動作を改善することができます。
古いハードウェアドライバがインストールされている場合、システムの動作が遅くなることがあります。最新のハードウェアドライバをインストールすることで、システムの動作を改善することができます。
- スタートメニューから「設定」を選択する
- 「Windows Update」をクリックして、更新を確認する
- 最新の更新プログラムをインストールする
最新のWindows Updateを適用することで、Windows 11の動作を改善することができます。
- スタートメニューから「設定」を選択する
- 「Windows Update」をクリックして、更新を確認する
- 最新の更新プログラムをインストールする
Windows 11のパフォーマンス設定を調整することで、システムの動作を改善することができます。
- 「Windowsロゴキー + R」キーを押し、「sysdm.cpl」と入力してEnterキーを押します。
- 「詳細設定」タブをクリックします。
- 「パフォーマンスの設定」をクリックします。
- 「調整」タブをクリックし、好みの設定を選択します
以上の手順で、Windows 11の動作が重い・遅い場合の対処方法を実行することができます。
アプリケーションがクラッシュして使えない
Windows 11のアプリケーションが動作しない場合、以下のトラブルシューティング手順を実行してください。
アプリケーションがクラッシュした場合、まずはそのアプリケーションを再起動してみましょう。アプリケーションの再起動により、問題が解消されることがあります。
アプリケーションがクラッシュした場合、まずはシステムを再起動してみましょう。Windows 11を再起動することで、一時的な問題が解消されることがあります。
Windows 11には定期的にアップデートが提供されます。アップデートにより、アプリケーションがクラッシュする問題が解消されることがあります。Windowsアップデートをチェックして、最新のアップデートが適用されていることを確認しましょう。
- スタートメニューから「設定」を選択する
- 「Windows Update」をクリックして、更新を確認する
- 最新の更新プログラムをインストールする
アプリケーションがクラッシュする問題が解消されない場合は、アプリケーションを再インストールしてみましょう。アプリケーションの再インストールにより、問題が解消されることがあります。
アプリケーションがクラッシュする問題が解消されない場合は、システムファイルの修復を行ってみましょう。Windows 11にはシステムファイルを修復するためのツールが用意されています。コマンドプロンプトを管理者権限で開いて、以下のコマンドを実行してみましょう。
sfc /scannow
以上の手順を試してもアプリケーションがクラッシュする問題が解消されない場合は、アプリケーションの開発元に問い合わせてみましょう。
外付けのハードウェアが動作しない
Windows 11でハードウェアに関する問題がある場合、以下のトラブルシューティング手順を実行してください。
まず最初に、デバイスを一旦外して再度接続してみます。接続部分に汚れやダメージがある場合は、それらを取り除いたり修理したりしてから再接続してみてください。
デバイスが正常に動作しない場合は、デバイスドライバが最新かどうかを確認し、必要に応じて更新します。デバイスマネージャーを開き、問題のあるデバイスを右クリックして「ドライバーソフトウェアの更新」をクリックします。Windowsによる自動更新が失敗する場合は、デバイスメーカーのWebサイトから最新のドライバをダウンロードして手動でインストールすることもできます。
Windowsには、デバイスのトラブルシューティング機能が用意されています。デバイスマネージャーで問題のあるデバイスを右クリックし、「トラブルシューティング」をクリックしてください。Windowsが問題を自動的に検出し、修復を試みます。
デバイスがUSBポートに接続されている場合、他のUSBポートでも動作するかどうかを確認することができます。別のポートに接続することで問題が解決することがあります。
すべての手順を試してもデバイスが動作しない場合、ハードウェアが故障している可能性があります。デバイスを修理または交換する必要がある場合があります。
無線ネットワーク(Wi-Fi)に接続できない
Windows 11でネットワークに関する問題がある場合、以下のトラブルシューティング手順を実行してください。
Wi-Fiルーターを再起動することで、接続に問題がある場合には解決されることがあります。ルーターの電源を切り、数秒間待ってから再度電源を入れます。
Windows 11の設定アプリから、ネットワークとインターネットの設定を確認します。Wi-Fi接続が有効になっていることを確認し、問題がある場合には修正します。
ネットワークドライバーが古い場合には、接続に問題が生じることがあります。デバイスマネージャーから、ネットワークアダプターを選択し、ドライバーの更新を行います。
デバイスマネージャーから、ネットワークアダプターを選択し、右クリックメニューから「無効にする」を選択します。しばらく待ってから再度「有効にする」を選択します。
Windows 11には、ネットワークリセット機能があります。設定アプリから、ネットワークとインターネットの設定を開き、「ネットワークをリセット」をクリックします。この操作はネットワーク関連の設定を初期状態に戻します。
以上の手順でWi-Fiに接続できない場合には、Wi-Fiルーター自体に問題がある可能性があります。また、インターネットに接続できない場合は、光の終端端末側の問題かもしれませんので、契約しているプロバイダにチェックしてもらいましょう。
ファイルやフォルダーを開けない
Windows 11でファイルやフォルダーが開けない場合、以下のトラブルシューティング手順を実行してください。
- 右クリックして「プロパティ」を選択する
- 「セキュリティ」タブを選択し、現在のユーザーに必要な権限があるか確認する
- 必要に応じて、ユーザーに適切なアクセス許可を与える
- ファイルやフォルダーが含まれるドライブを右クリックして「プロパティ」を選択する
- 「ツール」タブを選択し、「エラーチェック」ボタンをクリックする
- 「ドライブをスキャンして修復する」オプションを選択し、スキャンを開始する
- スタートメニューから「設定」を選択する
- 「Windows Update」をクリックして、更新を確認する
- 最新の更新プログラムをインストールする
- 検索ボックスに「cmd」と入力して、コマンドプロンプトを検索します。
- コマンドプロンプトを右クリックして「管理者として実行」をクリックします。
- 「sfc /scannow」と入力し、Enterキーを押す
- コマンドが完了するまで待つ
- スタートメニューから「ディスククリーンアップ」を検索する
- 選択したドライブを選択し、「OK」をクリックする
- 「一時ファイル」「ログファイル」「ダウンロード」などの不要なファイルを削除する
スピーカーやヘッドフォンから音が出ない
以下はWindows 11で音が出ない場合の対処方法の手順です。
最初に、スピーカーやヘッドフォンが正しく接続されていることを確認してください。接続がゆるんでいる可能性があります。また、接続に問題がある場合は、別のポートで接続してみることもできます。
音量がミュートになっているか、音量が最小に設定されている可能性があります。タスクバーにあるスピーカーアイコンを右クリックし、音量設定を確認してください。
Windows 11では、複数のオーディオデバイスを同時に使用できます。正しいオーディオデバイスが選択されていることを確認してください。
- スタートメニューの「設定」アプリを開き、「システム」を選択します。
- 「サウンド」を選択して、使用しているオーディオデバイスを確認します。
オーディオドライバーが最新でない場合、問題が発生することがあります。Windows Updateを使用してドライバーを更新することもできます。
- スタートメニューの「設定」アプリを開きます。
- 「Windows Update」を選択して、更新プログラムをチェックします。
- 最新のドライバーが利用可能であれば、更新してください。
- オーディオサービスを再起動する
オーディオサービスを再起動することで、音が出るようになる場合があります。
- タスクバーを右クリックして、「タスクマネージャー」をクリックします。
- 「サービス」タブを選択します。
- 「Windows Audio」を選択して、右クリックします。
- 「再起動」を選択して、サービスを再起動します。
最後に、上記手順で解決しない場合は、Windows 11を再起動することで、問題が解決されることがあります。
Bluetoothが機能しない
Windows11でBluetoothが機能しない場合、以下の手順を試してみてください。
Windows11ではBluetooth機能が無効になっている場合があります。以下の手順で有効にしてみてください。
- 「Windowsキー + A」を押して、「アクションセンター」を開きます。
- 「Bluetooth」をクリックして、Bluetooth機能が有効になっていることを確認します。有効でない場合は、クリックして有効にしてください。
Bluetoothデバイスとのペアリングが解除されていないか確認してください。ペアリングが解除されている場合は、再度ペアリングを行ってください。
Bluetoothサービスを再起動してみてください。以下の手順で実行できます。
- 「Windowsキー + R」を押して、「実行」ダイアログボックスを表示します。
- 「services.msc」と入力し、「OK」ボタンをクリックします。
- 「Bluetoothサポートサービス」を右クリックし、「再起動」を選択します。
デバイスマネージャーからBluetoothドライバーを更新してみてください。以下の手順で実行できます。
- 「Windowsキー + X」を押して、[デバイスマネージャー] を選択します。
- 「Bluetooth」を展開し、「Bluetoothアダプター」を右クリックします。
- 「ドライバーソフトウェアの更新」を選択します。
- 「ドライバーソフトウェアを自動的に検索する」を選択します。
- Windowsが最新のドライバーをインストールするために、指示に従って進めてください。
パソコンを再起動してみてください。再起動後にBluetooth機能が正常に動作することがあります。
これらの手順でBluetoothが機能するようにならない場合は、PCのメーカーやBluetoothデバイスのメーカーに問い合わせましょう。
おわりに
Windows 11は、多くの新機能と改善が加えられた最新のオペレーティングシステムですが、それでも問題が発生することがあります。このガイドを使用して、Windows 11で発生する可能性のある問題を解決するためのトラブルシューティング手順を理解し、スムーズに使用できるようにしてください。
Windows 11 トラブルシューティングは、システムの安定性とパフォーマンスの維持に非常に重要な役割を果たします。問題が発生した場合には、冷静になり、手順を一つずつ確認し、問題を解決するために必要な措置を講じてください。
また、オペレーティングシステムに関する知識を深め、トラブルシューティングのスキルを向上させることも重要です。このガイドが、Windows 11のトラブルシューティングの参考になれば幸いです。